低身長

低身長

お子さんのいる方で、うちの子どもは他の子どもより背が低い気がする、周りの子どもはどんどん背が伸びているのにうちの子どもだけなぜ伸びないのだろうなど、様々な悩みを抱えている方がいます。ここでは身長や骨とも関係している低身長について紹介します。

低身長とは

低身長という名前を聞いた事がある人はたくさんいると思います。実際名前だけで、低身長については良く知らないという方も多くいるでしょう。

低身長とは、成長障害になります。身長には個人差があり、小、中学校で伸びなかった身長が中学校、高校生になってから一気に伸びる子がたくさんいます。その中で、背の低い子どもの中には、成長甲状腺ホルモンという、成長する上でとても重要なホルモンが不足し、低身長になってしまうケースが多いのです。

ページの上に移動

低身長と判断するには

私たちが低身長と判断する事は難しいです。本当に、中学校まで全く伸びず、高校生になったら一気に伸びるお子さんもいます。ただ、『幼児期や小学生未満のお子さんの身長の伸び具合が、他のお子さんと比べて全く伸びていないな』とか、『1年間に伸びる身長が2年以上全く変わらない』など、気になる問題が出てしまいます。これは低身長の可能性が高いです。その時はすぐに小児科の先生に相談しましょう。ただし、低身長でも、治療の必要な場合と必要のない場合がありますので、ここでいくつか紹介します。

ページの上に移動

治療の必要がない低身長


・ 栄養たっぷりな食生活

お子さんはすくすく育つのに欠かせないのは、しっかりと栄養満点な食事がとても大切です。しっかりとバランスの摂れた食事をする事で骨や身長が伸びていきます。特に、カルシウムを中心に、タンパク質、ミネラル、亜鉛、マグネシウムを摂る事が身長を伸ばす為に必要な栄養素です。

・ 睡眠不足や運動不足

成長ホルモンは、夜中寝ている間に一番多く分泌されます。睡眠時間が短ければ分泌される成長ホルモンの量が少なくなりますので、その分、身長や骨の成長が送れてしまいます。運動は、骨に刺激を与える事で成長ホルモンが分泌されるので、身長をより伸ばす効果があり、食欲増進や十分な睡眠をとる効果も得られます。運動不足は肥満になるだけではなく、身長を伸ばす妨げになってしまうので、適度な運動をすることが大切です。

・ 愛情をたっぷり注ぐ

身長を伸ばす上で、たくさんの愛情が必要になります。虐待を受けたり精神面で不安な事があったりすると、ストレスにより成長ホルモンの分泌が減少してしまいます。愛情不足は低身長の原因になってしまいます。

・ 思春期の遅れ

思春期が遅い子に良く見られます。人にはそれぞれ個人差がありますので、中学生の後半や、高校生になって身長が一気に伸びたというお子さんも少なくありません。思春期の遅いお子さんも、幼児期にはきちんとした生活習慣を送っている事が重要です。

ページの上に移動

治療を必要とする低身長

きちんとした食生活や生活習慣を送っているのに身長が他のお子さんと比べて全く変わらない、何年たっても全く伸びないという時は赤信号です。

標準偏差(SD)と呼ばれる身長などをデータにし、変動を表すものがあります。この標準偏差がそのデータと比べて、-2.5SD以下であれば低身長の確率が高くなります。

・ 成長ホルモン分泌不全性低身長

この症状は、別名を下垂体性小人症とも言います。成長ホルモンの分泌が不全になり、身長の増加に影響を及ぼす病気です。何も気づかず、そのままにしておくと身長130センチ前後から伸びなくなります。身長が伸びなくなってしまうだけで、他に心身の異常をきたすような病気は全くありません。身長を伸ばす為には成長ホルモンの治療を受けることをおすすめします。

・ ターナー症候群

この病気は特殊であり、染色体の異常により女性のみ起こってしまう病気です。ターナー症候群は他にも、女性特有で乳房が大きくならない、月経がこないなどあります。そのままにしておけば身長は全く伸びなくなってしまいますので、成長ホルモンの治療を受けることをおすすめします。

・ プラダーウィリー症候群

先天性遺伝疾患で、肥満や知的障害、低身長などの症状にあたります。成長ホルモンの治療を受けることもおすすめしますが、専門医に相談するのが一番良いでしょう。

・ 軟骨無形成症

成長ホルモンが正常に分泌されていても、骨や軟骨に問題があれば身長や骨は全く伸びません。この骨や軟骨の異常を軟骨無形成症といいます。遺伝性のものではなく突然発症します。この病気は、おでこが大きくなり、大腿骨や上腕骨が凄く短いという特徴があります。

・ 腎不全

慢性腎不全や心不全など臓器の疾患により、身長が伸びず低身長になる事が多いです。こちらも成長ホルモンの治療を受ける事ができます。

他にもたくさん低身長の病気があります。主な低身長の原因はこれらが一番多く見られます。少しでもお子さんの発育や体調に異常を感じたら直ぐに専門医に相談するのがよいでしょう。

ページの上に移動